今日は今年一番の暑さになりそうですね。
昨日の記事でも書きましたが、
今はまだ体が暑さになれていない事や自粛による運動不足など、
熱中症になりやすい環境が揃っていますので、十分注意が必要です。
また今日は、関東にも黄砂が飛んで来るそうです、
黄砂は今年に入ってからすでに何度か飛んできているのですが、
黄砂は皆さんが考えている以上に健康に被害を与えます。
今日は黄砂による健康被害について少しご説明してみたいと思います。
黄砂はご存知のようにタクラマカン砂漠やゴビ砂漠で巻き上げられた
砂の細かい粒子が飛んで来る事です。
黄砂の粒子は距離が離れる程細かくなるので、
厄介な事に日本に飛んでくるのは黄砂の中でも相当細かい粒子です
特に関東は大陸からの距離が遠いので、細かい粒子の比率が大くなります。
日本に飛んでくるのは0.5㎛~5㎛で、中央値は4㎛だそうです。
※㎛はマイクロメートルとよばれる大きさの単位で1mmの千分の1です。
この大きさ身近な物で比較しますと、
タバコの煙が0.2~0.5㎛、赤血球が6~8㎛、スギ花粉30㎛
黄砂の中で細かい粒子は「煙草の煙」位の大きさで、大きいものでも赤血球より小さい。
中央値の4㎛はスギ花粉の10分の1程度。
黄砂の成分の主なものは、
石英・長石・雲母・緑泥岩・カオリナイトなどの鉱物です。
また、中国の上空を通過する際に金属類や有害な化学物質が混じります。
顕微鏡で見るとガラスの破片のようなギザギザした状態です。
これらの粒子は細かいので、肺の奥にまで到達し、
肺の細胞を傷つけ、気管支炎、喘息、間質性肺炎等の原因となります。
更に、傷つけられた肺組織から血液の中に流入して全身を巡り、血管や内臓を傷つけます。
その結果多岐に渡る不調が発生する事がありますが、
重症の場合は、
脳梗塞、心筋梗塞、多臓器不全、血管に血栓ができる、敗血症、
などが発生し生死にかかわるケースもあります。
また、黄砂の粒子はアルカリ性なので体内に吸着・蓄積されやすい性質があり、
長期間体内にとどまり、長い期間に渡り人体に影響を及ぼすそうです。
更に、黄砂は砂の粒子に色々な物が付着して飛んで来ます。
代表的なのは細菌、カビ、ウイルスなどです。
石川県珠洲市の上空約800メートルでの調査では、
黄砂時には空気中に通常の約5倍の濃度で微生物が存在していた。
確認できた種類は20種余り、黄砂時でない時に見つかった9種類とは全て別物。
との調査結果が報告されていまさう。
その他にも、体に有害に物質が多く含まれていて、
鳥取県の調査では黄砂時は通常時に比べて、大気中に
マンガンは約13倍、ヒ素は22倍。クロムは7倍、ニッケルは3倍の値を示したそうです。
これらの物質は中国の工業地帯の上空で砂の粒子に付着して飛来するようですが、
大量に体に取り込まれると健康被害が発生すると言われています。
上記のような黄砂に含まれる様々な物質が体内に取り込まれる事により、
多岐に渡る健康被害が発生すると考えられています。
幾つか事例を挙げると
◆富山県では、黄砂飛来時から1週間の間で小児喘息が3倍に増えた。
◆長崎県では、黄砂飛来から4日間の間の気管支喘息が1.8倍に増えた。
◆福岡県では、飛来後3日間で脳梗塞での搬入者が8%増えた、その内重症者数は50%以上増えた。
◆九州大学の調整では、飛来後1週間の老人死亡率が2.2%アップした。
上記のように、健康被害は、具体的な統計数値にも現れています。、
現在確認されている黄砂が原因と推測される健康被害の代表的なものは下記です。
1、各種アレルギー
アトピー性皮膚炎、膠原病、結膜炎、せき、鼻水、喉の痛み 等
2、呼吸器系の疾患
気管支炎、喘息、肺炎、間質性肺炎、等
3、循環器系の疾患
心筋梗塞、脳梗塞、血管に血栓が詰まる、敗血症 等
4、内臓系の疾患
主に、肝臓、腎臓、心臓などが影響を受けやすいです。
その結果、肝臓数値の悪化、腎炎、心筋膜炎、などが起こりやすくなります。
さらに、疲労、むくみ、腰痛、関節が痛い、頭痛、目まい、耳鳴り、不眠等の
症状が出やすくなります。
私が日々施術をしていても、黄砂飛来の後は
上記のような症状が出ている方や、原因が良く分からないが体調がすぐれない、
とおっしゃる方がが多いと感じています。
このように、黄砂は多岐に渡る健康被害を引き起こす可能性が懸念されていますので、
天気予報で黄砂の飛散が報告されてい日は、
黄砂を吸わないように対策を取った方が良いです。
特に下記の基礎疾患がある方はお気お付け下さい。
・アレルギーが出やすい
・心臓に基礎疾患がある
・肺に基礎疾患がある
・脳梗塞を起こした事がある
・敗血症をおこした事がある
対策は基本的に花粉症対策と一緒です。
1、窓を開けない
2、洗濯ものは外干ししない
3、マスク着用
4、用がなければ出来るだけ外出しない
5、外出後は服を着替える。シャワーを浴びる
6、うがい、鼻うがいをする。
7、空気清浄機を使う
コロナでストレスが溜まっている中、さらにストレスが溜まる記事かと思いますが、
黄砂が飛来する日は限られていますので、その日だけ気を付ければ大丈夫です。
是非、黄砂にも関心を持って見て下さい。