コロナウイルスの感染が始まってから、
「どうしたら免疫力アップできますか?」
との質問を受ける事が多いです。
一般的に回答をすると下記のようにありふれたアドバイスになります。
1、ストレスを避ける
2、適度な運動をする
3、睡眠を十分にとる
4、バランスの良い食事をとる
5、規則正しい生活をする
では、具体的にはどうしたらいいんですか、
と言うお話をしたいと思います。
ストレスを回避する方法については、以前のブログで記事にしましたので、
今日は適度な運動について記事にしてみたいと思います。
運動の重要性については、
免疫学の第一人者の宮坂昌之先生が著書の中で詳しく述べられていますので、
抜粋してみます。
【宮坂昌之著 免疫力を強くする】より抜粋
巷には健康食品の広告が氾濫していますが、その多くはプラセボ効果や暗示効果以上のものはなく、
摂取しようがしまいが、免疫力は変化しないといっていいでしょう。
むしろ、免疫系全体の能力を上げる為には、血流やリンパの流れを良くすることの方が、ずっと役に立ちます。
そしてなるべく、ストレスを無くす事です。
とういうのは、過剰なストレスは免疫全般の機能を大きく低下させるからです。
何でも頑張り過ぎず、ゆくりとやる事です。
つまり、免疫系の機能を保つのに良いのは、
ストレスがかからないようなスローライフスタイルであり、
ゆっくりと呼吸をしながら筋肉運動をする、あるいはゆっくりと体温を上げると言う事です。
(中略)
たとえば、ウオーキングです。ランニングやジョギングは人によっては負担が大きすぎて、
物理的、心理的ストレスになる可能性がありますが、ウオーキングは時間、速さを調整すれば、
大きなストレスなしに体の中の血流、リンパ流を上げる事が出きます。
これはストレッチ、ヨガ、マッサージ、さらには乾布摩擦も同様です。
以上
宮坂先生によると、免疫力をアップさせる運動として、下記がおすすめと言っています。
・ウオーキング
・ヨガ
・ストレッチ
・マッサージ
・乾布摩擦
これらの運動をすると血液やリンパ液の流れが良くなります。
血液やリンパ液の流れが良くなると何故免疫力がアップするかというと、
免疫力をになっている白血球の移動が活発になるからです。
白血球は通常は「脾臓」、「小腸」、「リンパ節」等に沢山集まっています。
しかし、いざウイルスや細菌が体内に侵入すると、血管やリンパ管を通り道として、
血液やリンパ液に運ばれて、ウイルスや細菌が侵入した場所に集まってきます。
血液やリンパ液の流れが悪いと、
体全体に張り巡らされている、毛細血管や毛細のリンパ管が詰まった状態になります。
そうなると、白血球が細菌やウイルスの侵入場所に出動できなくなるからです。
ただ、運動で注意しなければいけないのは、
ランニング、筋トレ、ハードなスポーツはかえって免疫力を低下させる事もあると言う事です。
ハードな運動をすると、
コルチゾールと言うホルモンが大量に分泌され、自律神経も交換神経が優位になります。
コルチゾールや交感神経は免疫力を抑制する働きがありますので、
免疫力UPという観点からはあまりハードなスポーツはお勧めできません。
STAY HOMEで家にいる時間が多いと思いますが、
時間がある人は、
屋内でも出来る、ストレッチやマッサージをやってみて下さい。
ただあまり頑張りすぎると逆効果になります、
ゆっくりと気持ちよさを感じられるレベルで十分です。
また、人の少ない時間や場所を選んでのウオーキングもお勧めです。
これも散歩の延長線ぐらいで十分だと思います。
これらの運動はストレス解消の効果もありますので、一石二鳥です。
今年のGWは適度な運動を行いながら、スローに過ごしましょう。